UFS 3.0ストレージというのは、2019年のフラッグシップスマートフォンの一部に搭載されている超高速な内部ストレージです。
最新のスマートフォンのストレージはサムスンやマイクロンなど様々な会社によって製造されていますが、それらは全てJEDECという組織によって定義された「ユニバーサルフラッシュストレージ(UFS)規格」で設計されています。
UFS規格はスマートフォンに搭載されることを念頭に定義されていて、高速な動作と少ない消費電力を実現します。
このUFS規格の最新バージョンであるUFS 3.0は2018年の初めに発表され、前バージョンの2.1と比べて大幅なスピードアップが図られています。
もくじ
UFS 3.0を採用するとどう変わる?
UFS 3.0 ストレージの採用によって、具体的にはどう変わるのでしょうか?
身近なところでは主に以下のような効果があります。
- アプリの起動時間の短縮
- ゲームの読み込み時間の短縮
- ファイルの読み込みの高速化
- 写真撮影からの画像保存の高速化
- スマートフォンの起動時間の短縮
ストレージの高速化はスマートフォンの全てのファイル操作の処理速度に影響するため、通常のスマートフォンと比べ、あらゆる動作がはるかに高速になります。
UFS 3.0と、それ以前の規格の速さを比較
過去の高速ストレージの動作速度を比較してみましょう。
以下の数値は、UFS 3.0以前のストレージの理論上のスピードを表しています。
注意点としては、OnePlus 7 / 7 Proに搭載されているストレージチップそのものではないため、実際のスピードとは異なることがあります。
シーケンシャル読み込み速度の比較
- UFS 3.0:2,100MB/秒
- UFS 2.1:1,000MB/秒
- UFS 2.0:600MB/秒
- eMMC 5.1:250MB/秒
- eMMC 5.0 :250MB/秒
- eMMC 4.5 :130MB/秒
各ストレージは、それぞれ以上のようなスピードを持っています。
特にUFS 3.0のスピード向上は凄まじく、前バージョンのUFS 2.1と比べ2倍以上のスピードアップを実現しています。
UFS 2.1を採用したフラッグシップモデルたち
ちなみに前バージョンのUFS2.1を搭載しているスマートフォンとしては次のようなスマートフォンが挙げられます。
- Samsung:Galaxy S10+
- Huawei:P30 Pro
- Xiaomi:Mi 9、Pocophone F1
十分すぎる性能を持ったこれらの3機種ですらUFS 2.1な訳ですから、3.0を搭載するOnePlus 7 / 7 Proがどれだけのポテンシャルを秘めているかは想像に難くありません。
その他のUFS 3.0を搭載するスマートフォンは?
これだけの高性能を誇るUFS 3.0ですから、これから発売されるフラッグシップモデルには当然搭載されてくるでしょう。
現時点で明らかになっているのは、意外にも1機種だけ。
サムスンが発表した世界初の折り畳みスマートフォン、Galaxy Foldに512GBのUFS 3.0ストレージが搭載されるとしています。
しかしGalaxy Foldは発売が中止されたというニュースも入っており、現時点でUFS 3.0を採用しているのはOnePlus 7 / 7 Proの2機種だけということになります。
他のライバルメーカーもOnePlusのあとを追うとみられており、5Gの導入によって高速化したネットワークとともに、スマートフォンのさらなる高速化が加速しています。